お母さんのお腹の中(胎児期)の食育
- 乳歯や骨は、お母さんのお腹の中にいる時につくられます。母体の栄養が胎児の健康に大きく影響するため、たんぱく質は意識してとりましょう。お母さんが規則正しくバランスの良い食事を取ることをおすすめします。
お腹の中の赤ちゃんは、羊水から「味」を体験します。妊娠4ヶ月頃から赤ちゃんの味蕾が形成され、味覚を感知する能力が発達します。
お母さんが食べたものによって、羊水の味も変化するため、赤ちゃんは味が変化する羊水を飲みながら、味覚を形成していくのです。この頃から好き嫌いが始まっているともいわれています。
また、お母さんの口腔内の状態が胎児に大きく影響するともいわれています。妊娠中期の体調のいい時に歯科検診にいらしてみてはいかがですか?
横浜市では、妊婦歯科検診が無料で受診できます。
授乳期
- 母乳は赤ちゃんにとって欠かせない栄養素がたくさん含まれています。
さらにお母さんと赤ちゃんの絆を深めます。母乳を飲むことは、離乳期で噛んだり飲んだりするための大切な課程の一つになり、親子のコミュニケーションでもあります。
授乳中には、母乳を飲んでいる時の赤ちゃんの表情にも注目してあげてください。母乳の味によって赤ちゃんが表情を変えていることに気付けるかもしれません。
ヒトの母乳は、他の動物よりグルタミン酸濃度が高く、乳児は母乳からうま味を感じていると考えられています。
しっかり母乳を飲ませてあげて、生まれたころから「食」の楽しみを感じさせてあげてください。
離乳期の栄養
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離乳期は、母乳から離乳食へ変わる大切な時期です。離乳食を通して少しずつ食べ物に慣れ、食べ物を噛み、口に運ぶ、飲み込む、などの『食べる』ことを学びます。
離乳食を上手に食べるためには唇がしっかり閉じていることが大切です。
そして、お子さんが離乳に慣れてくると食べ物を手づかみで食べるという行動もみられます。手づかみ食べはお母さんにとってあまり芳しくない行動かもしれませんが、食べるという機能の発達のためには大切なことなので、手づかみ食べもしっかりと経験させてあげましょう。
離乳食への移行時において、食べてくれなかったり、必要な栄養がとれているのかを不安に思うお母さん達が多いようです。お母さんの子育ても大変な時ですね。
この時期は、体の重要な部位が発育している大切な時期なので、栄養面についても考える必要があります。
たんぱく質はとても大切です。忙しいお母さんでも簡単に便利にたんぱく質を摂取してください。
幼児期の栄養
- 3歳頃にはすべての乳歯が生えそろい、上と下の歯と歯がしっかりとかみ合います。
この頃に味覚に関する感受性(絶対的味覚能力)が形成されると言われています。つまり、この時期までに味覚がほぼ完成するという事です。
三ツ星レストランのシェフ達が美味しいものがわかる、美味しいものを作れるのは幼児期にたくさんの美味しいものを食べていたからではないかとも考えられています。
「子どもだからいいや」ではなく、子どもだからこそ、この大切な時に美味しいものを食べさせてあげましょう。
食べ物のかたさや大きさ、歯触りが体験出来るような食材を使った食事をしてみましょう。
家族や友達と一緒に食事をし、楽しい思い出と食事を結びつけることで食べることが大好きになります。周りの人の食事の仕方を見て、お箸の持ち方やお茶碗の持ち方を学べるようにしましょう。そして、よく噛むことの大切さを教えていきます。
学童期以降の栄養
- 乳歯から永久歯への生え変わりが行われる時期です。
小学校低学年の頃に上下の第一大臼歯が生えてきます。第一大臼歯が生えてくることによって、食べ物を噛む力が向上しますので、固いものや弾力性のある食べ物を食べるという経験をさせるのもいいでしょう。
また、前歯が生えそろう時期でもあるので、前歯で食べ物を噛み切ることによって、自分が一口で食べられる量を知ることができるようになるでしょう。そして、家庭や給食で料理に合った食器や器具を目にすることによって、食事マナーや食べる姿勢も身につけることができます。
中学生ごろになると、生活全般において乱れがちになり、食事も不規則になってしまう傾向があります。
間食や夜食を食べることが増え、麺類やおにぎり等の軟らかい食事やファストフードを食べることが多くなってきてしまいます。噛むことは、永久歯虫歯の発生や歯周病の予防にも繋がります。
規則正しい生活やたんぱく質やビタミン類などの栄養のバランスのとれた食事を行い、夜食や砂糖を多く含む間食をできるだけ控えることを心掛けてください。